器用貧乏という言葉があるくらいですから。

世の中には、器用に、効率よく、手っ取り早くといったことが、

もてはやされているのでしょう。

でも、本当にそれがその人の身につくのでしょうか?

疑問が残ります。

先ばかりを見て、今やることを疎かにしてしまいますと、

道半ばくらいを超えたところで、土台が揺らぐことが多いのです。

もちろん、計画性は重要です。

でも、今があるからこその未来なんだと思うのです。

言葉は「言霊」を宿すと古来より言われ続けています。

温かい言葉をかけられれば心が喜びます。

厳しい言葉を投げらつけられれば心はしぼんでしまします。

温かい言葉や励ましの言葉、そして共感できる言葉などは、

わたしたちの人生に大きな力を与えてくれるのです。

さて、今日の言葉は、

多くのことをなす

近道は、

一度にひとつのことだけ

することだ。

ヴォルフガング・アマディウス・モーツァルト
1756年1月27日 – 1791年12月5日)はオーストリアの音楽家である。古典派音楽の代表であり、ハイドン、ベートーヴェンと並んでウィーン古典派三大巨匠の一人である。

神童、天才、音楽の神様など色々と彼を称える名称があります。

ところが、亡くなる直前の手紙に、

自分自身のことを

このように書いています。

「ヨーロッパ中の宮廷を周遊していた小さな男の子だった頃から、特別な才能の持ち主だと、同じことを言われ続けています。目隠しをされて演奏させられたこともありますし、ありとあらゆる試験をやらされました。こうしたことは、長い時間かけて練習すれば、簡単にできるようになります。ぼくが幸運に恵まれていることは認めますが、作曲はまるっきり別の問題です。長年にわたって、僕ほど作曲に長い時間と膨大な思考を注いできた人は他には一人もいません。有名な巨匠の作品はすべて念入りに研究しました。作曲家であるということは精力的な思考と何時間にも及ぶ努力を意味するのです。」

数多の作品を残したモーツァルトだからこそ、

この言葉は説得力を持つのでしょう。

この天才をもってしても、

一度にひとつづつだったわけです。

私を始めとした凡人は、

一度にひとつのことが限度なのです。

こう考えていくと、

今日、その時にやらなくてはならない事をひとつ見つければ、

その他はやる必要が無いということになるわけです。

そして、そのひつに集中する。

そうすることで、

深く、深く、仕事に勉強に没頭できるわけです。

そこから、物事の本質が見えてきます。

ひらめきや、解決策も見いだせることでしょう。

でも、その時にやることはひとつなのです。

欲張って、効率的にやろうと思って、

同時に並行してもいいことはないんです。

所詮その場しのぎになってしまいます。

自戒の念を込めて、

その時その時に、

一度にひとつづつ、

終わらせる。